「まけるなしんちゃん : 阪神大震災の子どもたち」
東海林のり子、ポプラ社　私の生き方文庫、定価650抜
2005/1月第１刷のもの。帯付き。アンケートハガキ付き。

阪神大震災から１０年、地震に負けなかった「しんちゃん」が、みんなに希望を贈ります。５８時間の闇に耐えた少年の物語。
阪神淡路大震災（兵庫県南部地震）で、九歳のしんすけくんが、ガレキの下で、二日間もなにも飲まず、食べず生きていた。 元気に生きるしんちゃんの記録。
二日間ぶりでくらやみから救出され、手足のケガとおかあさんの死をのりこえてつよく、やさしく育つしんちゃんや、負けてたまるか村の村長になった0歳の健太朗ちゃんなど、神戸で報道していた東海林のり子さんが出会った感動の話。

東海林のり子
修羅場の事件の真相・核心に迫り、人間像を明らかにする人気リポーター。1934年生まれ。1957年 立教大学文学部卒業。ニッポン放送アナウンサーを経て、フリーリポーターとなり、お茶の間でも広く知られる存在。 現在も、キャスター・リポーターとして様々な番組に出演中。『３時のあなた』、フジテレビ『おはよう！ナイスデイ』、95年からテレビ朝日『パワーワイド』司会、96年より『ワイド！スクランブル』コメンテーターほか。


著者の温かい筆致が印象的。特に子どもの行動を理解し、寄り添うような、共感的な書きぶりに感情移入させられます。震災で亡くなった女子中学生が前日に仕上げた学級新聞のレイアウト。クラスメートらが後にそれを完成させるくだり等も感動もの。

☆南海トラフ地震や首都直下地震へ向けての温故知新のための、ご隠居震災資料シリーズ。「天災は忘れた頃にやってくる（寺田寅彦）」

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