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薄田泣菫 「樹下石上」 初版本・昭和6年・創元社・函
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商品原始頁面
商品售價 |
2,600
540
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商品狀態 | やや傷や汚れあり |
「・・・ただ不思議なのは、つまらぬ世間話の繰返しや、でたらめなどを捏ね上げて、それを早口に口やかましく吹聽するだけのものだと知つてはゐても、暫く葦切の饒舌を聞いてゐると、何かしら一種の不安を胸に感じることだ。その不安は、風に感じやすいそこらの葦の葉の動き、揺れ返し、葉ずれの昔、 ──さういつたやうな騒然たるそよめきを伴なふ場合、一層その度を高める。こんななかに巣を營み、卵を産み落す葦切は、その周圍の不安と動揺をすら自分の楽しみとすることが出來るらしい。
葦切(よしきり)はまだお喋りを續けてゐる。私は試しに小石の一つを拾つて、それを葦の繁みに投げ込んでみた。すると、 ばつたりと止んで、仲間のなかで一番の慌て者らしいのが一羽飛び出して來て、程近い葦の葉にとまつて、きょろきょろとあたりを見廻してゐた。 薄茶色の羽根をした、見すぼらしい、いが栗頭の小僧で、口数の多い嘴は漆のやうに黒く光つてゐた。」(収録されている「行々子」の一部)
創元社・昭和6年10月初版発行の薄田泣菫「樹下石上(じゅげせきじょう)」函付きです。装幀はアールヌーボーや世紀末美術の影響をうけた独自な作風で,探偵小説やユーモア小説の挿絵に活躍した挿絵画家の名越国三郎です。函に経年のヤケがありますが、本体にはシミや書き込み、蔵書印などはありません。函、本体とも造りも経年の割には確りとしていす。
作品名の「樹下石上(じゅげせきじょう)」は、「木の下や石の上という意味から、野山や道端で寝泊まりをすることをたとえていう。 主として出家した人の境涯を示す語。」
93年前の古書であることをご理解の上、購入の検討をお願いいたします。
葦切(よしきり)はまだお喋りを續けてゐる。私は試しに小石の一つを拾つて、それを葦の繁みに投げ込んでみた。すると、 ばつたりと止んで、仲間のなかで一番の慌て者らしいのが一羽飛び出して來て、程近い葦の葉にとまつて、きょろきょろとあたりを見廻してゐた。 薄茶色の羽根をした、見すぼらしい、いが栗頭の小僧で、口数の多い嘴は漆のやうに黒く光つてゐた。」(収録されている「行々子」の一部)
創元社・昭和6年10月初版発行の薄田泣菫「樹下石上(じゅげせきじょう)」函付きです。装幀はアールヌーボーや世紀末美術の影響をうけた独自な作風で,探偵小説やユーモア小説の挿絵に活躍した挿絵画家の名越国三郎です。函に経年のヤケがありますが、本体にはシミや書き込み、蔵書印などはありません。函、本体とも造りも経年の割には確りとしていす。
作品名の「樹下石上(じゅげせきじょう)」は、「木の下や石の上という意味から、野山や道端で寝泊まりをすることをたとえていう。 主として出家した人の境涯を示す語。」
93年前の古書であることをご理解の上、購入の検討をお願いいたします。
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