『フランス革命史』本田 喜代治

教養選書 24　検索・年表付

1973年初版　1977年第四刷

※鉛筆での書き込みがございます。ご注意ください。



わたしは、この本のなかで、つねに革命に伴う反革命の動きに注目 したが、それは、あの「民主化」運動のさなかに、すでに反動的な 動きがあり、時期いたればいつでも大きな反革命の力として盛り返すだけの奥深い基盤がそこにあることを感じとっていたからである。 それが、こんにち、日本民主化の前進をはばみ、あまつさえ歴史の 歯車をうしろに回そうとする執拗な力として現実化していることは 周知のとおりである。事態はいっそう深刻化している。おまけに、 その深刻さに対して、なるだけ目をそむけようとするムードがみな ぎっており、あらゆる手段を講じてそれを見せまいとする政治が支 配している。フランス革命の教訓を反省してみる必要が、今こそ、 いっそう増大しているといえないであろうか? (本書より)



近代ブルジョア社会の生誕をつげたフランス大革命は,人間社会の歩みを考える人びとに今なお深い 感動と大きな教訓とを与える。

本書は、戦後いち早く、日本の民主主義的変革という課題を念頭において、フランス革命の確かな知識 を提供し、社会変革についての正 しい見解を樹立するために書かれた好入門書である。

革命の具体的なプロセスを生き生きとした筆致でたどりながら,その世界史的意 義を初め, 革命が達成したものと残された仕事、革命と反革命のダ イナミズム等々を明快に物語る。



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