地球脱出
1966年中学一年コース6月号第4付録
中学生傑作文庫③
地球脱出
ロバート・A・ハインライン
翻訳　福島正実
表紙　上泉秀俊
挿絵　岡野謙二
出版社　学習研究社
サイズ　A7
ページ数　79P
重さ　31g
表紙：イタミ、折れ
背下：少ヤブレ

◉ロバート・アンスン・ハインライン（Robert Anson Heinlein、1907年7月7日 - 1988年5月8日）は、アメリカのSF作家。

SF界を代表する作家の一人で「SF界の長老（the dean of science fiction writers）」とも呼ばれ影響を受けたSF作家も数多いが、物議を醸した作品も多い。

科学技術の考証を高水準にし、SFというジャンルの文学的質を上げることにも貢献した。

他のSF作家がSF雑誌に作品を載せるなか、ハインラインは1940年代から自分の作品を「サタデー・イブニング・ポスト」等の一般紙に載せた。

この結果としてSFの大衆化が進んだのは、ハインラインの功績の一つである。

SF小説でベストセラーを産んだ最初の作家でもある。アイザック・アシモフ、アーサー・C・クラークと並んで、世界SF界のビッグスリーとも呼ばれていた。

アンスン・マクドナルド（Anson MacDonald）、ライル・モンロー（Lyle Monroe）などの名義で執筆していた時期もある（いずれも中・短編）。

1976年の文庫化では改題して、原題直訳の「メトセラの子ら」になっております。著者の“未来史”24作の中の、時系列的には後期を描いた作品。

1986年の「動乱2100」の「不適格」で初登場したミスター計算機リビイが再登場し、その活躍がSFファンには嬉しい一冊です。

本書はメトセラ話と、表題でネタ割れのエクソダスの航宙話を抱き合わせた面白い構成なのだが、著者にしては航宙船の駆動方式や惑星、恒星の諸元などの描写が大甘です。

是非を強く確定しない結末は日本人受けするとは思う。“未来史”を堪能できます。

#SF小説