購入してから自宅保存しておりました

古い振袖でございます。

主観ではございますが、正絹生地の質感や文様などから

おそらく昭和初期戦後辺りのお品物かと思われます。



お色は美しく上品な生成り色でございます。

その綺麗なお色の正絹生地には立涌模様と菊と桐の花模様の

地紋が入ってございます。

立涌模様は雲や蒸気が立ち昇る様子を表し

運気を上げるとされる縁起の良い文様でございます。



また豪華に施されました文様は

縁起の良い鶴が数羽、天に向かい飛び立つ様子が

金駒刺繍や丁寧精緻な刺繍で置かれております。

その他にも鶴の羽の中にはそれぞれ吉祥の亀甲、

七宝繋ぎ、青海波等、贅の全てが描かれております。



白地の生地に施されました模様は目を奪われるほどに美しく

蛍光感を感じるほどに鮮やかでございます。

その模様は青色系の濃淡のみで施され、

その中にアクセント程度の銀色桃色白色金駒のお色が入ってございます。

模様の一つ一つを眺めては先人の美の感性の素晴らしさに

感心させられます。何度観ても何時間見ていても感動いたします。



状態は古い物故の汚れシミ等がございます。

両脇と背中の箇所に着用した際の色変わりがございます。

その他にも数カ所茶シミがございます。

大きく目立つ破れや傷は見受けられません。



幸いにもこちらには揃いの長襦袢が付いてございます。

長襦袢にも着用の色変わりやシミ等がございますが

破れや傷はない様でございます。



アンティークの良い雰囲気を纏う大変美しいお振袖でございます。

生地には着用の際の色変わりはございますが

施されました金駒刺繍に乱れはなく金彩銀彩も

ほぼ剥がれもございません。

生地のお手入れをされましたら十分に着用可能かと思います。

振袖、長襦袢をご着用をお考えの方には

お手入れされてからのご着用をお勧めいたします。



長い時を経たお品物ではございますが

令和の時代にもう一度お召し頂けましたら

嬉しく思います。



出品は写真1番のセットでございます。

写真13番の丸帯と青い帯締めは付属致しません。



身丈154

裄丈 64

袖丈 96　　

袖幅 32

おくみ幅 14.5

前幅 24

後幅 29

誤差はお許し下さいませ



どうぞよろしくお願い致します。