和菓子屋の店頭で、主菓子を陳列していた、漆塗りの角盆です。

和菓子、なかでもお茶菓子は2種類に分かれます。一つは「主菓子（おもがし）」もう一つは「干菓子（ひがし）」と呼ばれます。

このお盆は、「えびすや」という和菓子屋さんで、長年、薯蕷饅頭 、きんとん、餅菓子、花見団子、月見団子、 粽などの生のお菓子を並べていたものです。市販品ではなく、お店専用に特別にあつらえたもので、めったに市場には出てきません。

時代は判然としませんが、明治時代、遅くとも昭和（戦前）は降らないものと思われます。長年の使用により、朱漆が摩耗し、黒漆の地肌が覗き、時代根来塗りのような麗しい風合いを出しています。

種類···盆
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