シェイクスピア全集　第十二巻『マクベス』

【著者名】福田恆存訳

【装　丁】ハードカーバ・箱付き・帯付き・登場人物書かれた栞・月報付

【発　行】新潮社1968年5月30日　第6 刷

【判　型】198㎜×135㎜/231頁＋舞台写真11枚

【内　容】『マクベス』は、シェイクスピアの四大悲劇の一つで、スコッ

　　　　　トランドの武将マクベスが、三人の魔女の予言と妻の教唆によ

　　　　　り王位を奪取し、その後の不安と罪悪感から次々と暴走してい

　　　　　く物語です。



『マクベス』は、その劇的なストーリー展開と深い人間性の探求で名作とされています。物語は、野心と道徳的な葛藤に苦しむマクベスと、彼を破滅へと導く妻レディ・マクベスを中心に展開されます。彼らの内面的な葛藤が強烈なドラマを生み出しており、魔女の予言や不気味な暗示が物語に独特の緊張感を与えています

主人公マクベスの内面の葛藤は、物語の中心的なテーマの一つです。

彼の心理的な苦悩は、野心、罪悪感、恐怖、そして運命に対する無力感から生じています。



☆野心と罪悪感

マクベスは、三人の魔女から「やがてスコットランド王になる」という予言を受け、野心に火がつきます。しかし、王位を手に入れるためにダンカン王を暗殺するという行為は、彼に深い罪悪感をもたらします。彼は自分の行為が道徳的に間違っていることを理解しており、その罪悪感が彼の精神を蝕んでいきます。



★恐怖と不安

王位を奪取した後、マクベスは自分の地位を守るためにさらなる暴力を重ねる必要に迫られます。彼は常に裏切りや反逆の恐怖に苛まれ、誰も信じることができなくなります。この恐怖は彼の行動をますます過激にし、彼を孤立させます。



☆運命と無力感

マクベスは魔女の予言に強く影響されており、運命に対する無力感を感じています。彼は自分の行動が予言によって決定づけられていると信じ、運命に抗うことができないと感じます。この無力感が彼の絶望感を深め、最終的には破滅へと導きます。



★レディ・マクベスとの関係

マクベスの内面の葛藤には、妻レディ・マクベスの影響も大きく関わっています。彼女は夫を鼓舞し、王位を奪取するように促しますが、彼女自身も次第に罪悪感に押しつぶされていきます。彼らの関係は、最初は強固であったものの、次第に崩壊していきます。



【価　格】1200円